あおとわたし

3人の子供がいます。まんなかのあおは、中間子あるあるなのか、発達特性か、きょうだい児(下の子がダウン症)あるあるなのか、少しこじれ中。年長から児童発達支援つかってます。

ハムスターのようにかけまわる

あおの学校の学童にわたしは時々迎えにいく。4時なら集団下校だけど、それ以外の時間はまだ基本的にはお迎え推奨なのだ。学童に寄らずに下校する子は勝手に帰っているので、これは、学童=遅くなるから、という配慮なのだと思う。自転車を正門に止め、思い思いに子どもが遊ぶ中庭を通って学童の玄関に着くと、4月の最初は、それはもう雑然としてこどもたちは上へ下への大騒ぎ。カゴの中のハムスターのように駆け回っていた。夕方なので帰る支度をする子ども、バスの時間を呼びかけるスタッフ、その真ん中で悠々と電車のレールを広げる子ども。しっちゃかめっちゃかだ。迎えにいく時間を伝えていても、帰り支度をして待たせてくれるとは限らず、「あ、あおお迎え!あおどこ?あお見なかった?」なんてこともあった(ので、少し時間に余裕を持って迎えにいくんだけど、一度スタッフの人にあれ?とホワイトボードのメモを確認され、「あ、早いんですね!」と言われたのであまり違う時間に行くのも悪いなあと思うので難しい。)

 

この学校の説明会に来た時から、もし入学するならこの学童セットだ、と心に決めていた。とはいえこの雑然ぶりを、当時の私が見たらどう思ったかはわからない。何しろ小さな小さな幼稚園で手厚く目が行き届きまくる生活を送っていた我が家の子どもたち。それを選んだのはわたしだ。でも今となっては、このくらいてきどにほおっておかれる時間が、あおにはきっと必要だなあと思う。学校とはいえ、一年生は担任も手厚い。教室ではそんなに困ることはないだろう。学童はきっとそれに比べたら少しハードモード、まだ流れがよくわからず、訳もわからず「怒られたー」と言ってることもある。でも多分そうやって、「身の振り方」みたいなものを学んでるのだ。

 

あおは、入学して数日で、駅までのお迎えに来ないで!と言い始めた。のゆをベビーカーに乗せていると改札まで行くのはちょっと面倒なので、2週間目からは駅前のバス停で待つことにした。その初日、あおは筆箱と靴下を手に持ったまま駅から降りてきた。「なんで?!しまえば?!」と思わずいう。よくよく聞くと、「ギリギリに部屋に帰ったから、もう行くよーって言われて、靴下はもういいや!ってつかんできたの」と言う。目に浮かぶよう。そのまま駅まで歩いて電車に乗って降りてくるまでそのままというのは謎だけど…両手に物を持っててリュックを下ろしてそれらを中にしまうことの方が、きっと難しかったのだろう。でもそうやって、帰る時間までに支度をしておかないと困るぞ、とか、時間を気にすることとかを、覚えていくんだ、と思う。決まった時間に準備が完了するよう、事前に合図があり、声かけがあった幼稚園では彼はそれを学ばなかった。困って、乗りこえて、学んで欲しい。

 

とはいえ連休明けにまた迎えに行くと、その日は天気が良いせいか室内に子どもの数は少なく、すっかりハムスターキッズはいなくなっていた。寂しいような、感心するような。お迎えに行くのは、ちょっと面倒だけど楽しみでもあるこの頃だ。